英国王室とジュエリー ~イングランド国花のジュエリー~

2014/05/28
英国王室とジュエリー ~イングランド国花のジュエリー~

バラの花咲き乱れる五月。イングランドの国花でもあるバラは、ジュエリーのモチーフにもなってきました。

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若きヴィクトリア女王が身に着けているのが‘ジョージⅣ世の宝冠’。1820年ジョージⅣ世の戴冠式の為に作られましたが、ウイリアム4世の妻アデレード妃が身に着けて以降、女王もしくは王妃が代々身に着けるようになりました。宝冠にはイングランド、スコットランド、アイルランドの国花であるバラ、アザミ、シャムロック(クローバー)がデザインされています。

国花であるとはいえ、ダイヤモンドの花のブーケがついている可愛らしい宝冠は、確かに女性にふさわしいと思うのですが、男性であるジョージ4世が、どのように身に着けていたのかというと…

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このように、お気に入りのヴェルヴェットの帽子に重ねるようにして被っており、オーストリッチの羽の陰からチラリと見えるような感じだったそう。
相当お洒落な方だったとお見受け致しました。この‘ジョージ4世の宝冠’は190年以上経った今も、現エリザベス女王の頭上で輝いています。

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イングランドの国花は、チューダー・ローズ。実在しないバラですが、こちらはリアルにチューダー・ローズをデザインしたアンティークのダイヤモンドブローチです。素材はダイヤモンドとシルバーですが、オシベだけゴールドで作るというこだわりよう。このような素晴らしいジュエリーがヴィクトリア時代に作られています。このブローチは、あるバラを愛するご婦人にお譲りしました。バラの季節、きっと今頃彼女の胸元で輝いていることでしょう。

Photo&Text:
ジュエリースタイリスト、Antiques Violetta取締役。
青山 櫻

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