陶磁器の販売は、最初は外商から、そして18世紀末よりショールームでの販売が盛んになりました。さらに多くの人にその良さを伝えようと考案されたのがカタログ販売。カタログのカラー印字が主流になった20世紀には、さまざまな会社から凝ったカタログが作られました。
写真はマイセン社の1920年代のカタログです。廃番の少ない総手描きの窯ならでは。掲載されている食器は現在でも残っているパターンがとても多く、見ているだけでワクワクしてしまいます。
東ヨーロッパの多くの窯は、第二次世界大戦をきっかけに社会主義政権のもと、窯の権利が国に渡り、自由な作品作りができなくなります。そのため、大戦前の作品は、それぞれの窯のオリジナリティーに溢れている、時代そのものの象徴となっています。
このようなカタログは購入後、少しもったいないですが、1枚1枚を切り離し額に入れて飾ることもお勧めです。お気に入りの窯の昔のカタログを古書屋さんで探すのも旅の楽しみです。
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